2007 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内コレステロール排出膜蛋白の作用機構解明とそれを標的とした血管病治療戦略
Project/Area Number |
19590874
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
上原 吉就 Fukuoka University, 医学部, 講師 (70373149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
松永 洋一 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (80239053)
山田 達夫 福岡大学, 医学部, 教授 (60159217)
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Keywords | 脂質 / 循環器・高血圧 / 遺伝子 / 発現制御 / 臨床 |
Research Abstract |
ATP-Binding Cassette Transporter(ABC)AlはHDL形成に関連している。一方,ABCAlの半分のサイズのトランスポーターであるABCGlも同様にコレステロール応答膜蛋白であることが知られているが,その存在意義,機能の詳細は依然明らかとなっていない。ABCGIはHDLと相互作用してコレステロール引抜きに関連する可能性があるが現在のところ,ヒトにおいてABCGl遺伝子欠損,変異の報告はなくその生体内での生理的機能の詳細は明らかとなっていない。ABCGIのプロモーター領域の遺伝子解析により遺伝子多型の存在を明らかとした。このABCGlプロモーターの-257T>G多型は転写活性を有意に低下させていた。109例の虚血性心疾患患者におけるABCGlプロモーターの-257T>G多型の解析では,Gアレルを持つ患者では有意に冠動脈病変の重症度が低値であることが判明した。 In vitro実験系においては,ABCGlとABCG4のマクロファージ細胞における局在を明らかとするために,ABCGI-GFP/DsRed,ABCG4-GFP/DsRedコンストラクトの作製および細胞への遺伝子導入と遺伝子導入後のそれぞれ発現GFP/DsRed蛋白の局在、ダイマライゼーションを検討しているが,GFP/DsRed蛍光標識付加蛋白では,細胞膜移行の障害を認めており脂質輸送機能を持つ蛋白の発現を認めていない。そのため,Mvc/Hisタグ付加ABcGlコンストラクトを作製し,その細胞局在を検討中である。
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