2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590878
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
辛 紅 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 助教 (70400249)
|
Keywords | 間葉系幹細胞 / 肺気腫 |
Research Abstract |
概要: マウス肺気腫モデルをエラスターゼにより作成し、系気道的に間葉系幹細胞を注入することにより、肺気腫の改善効果について検討した。 (1)肺気腫モデルの作成と評価:マウスを麻酔後に、種々の量のエラスターゼを系気道的に投与し、至適投与量を0.OIU/gに決めた。また肺気腫の程度をLMとdestructive index(DI)で評価する方法を確立した。 (2)MSC培養:マウス骨髄より、当教室で確立した方法でMSC培養を行い、脂肪細胞と骨芽細胞への分化能を確認した。 (3)MSCによる肺気腫モデルの治療実験:エラスターゼ注入後2週間後にMSCを系気道的に投与し、治療効果を評価したところ、肺気腫の進行の抑制が確認された。コントロールの線維芽細胞は全く効果が無く、骨髄細胞では効果は一過性であるここと確認された。 (4)MSCの肺組織へのengraftmentの確認:GFPトランスジェニックマウスから培養したMSCを用いて治療実験を行い、組織を固定後、GFP陽性細胞を検出したところ、多くのGFP陽性細胞を肺内に確認した。一方、骨髄細胞ではほとんど無く、また正常肺組織へのMSCのengraftmentも確認できなかった。 (5)EngraftmentしたMSCの分化:MSCが肺組織においてどのような細胞に分化するかを、2重染色法を用いて検討した。特に1型肺胞上皮細胞、2型肺胞上皮細胞、線維芽細胞、血管周囲細胞への分化を詳細に検討しているが、一部のMSCが1型肺胞上皮細胞に分化していることを確認した。
|
Research Products
(2 results)