2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590884
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
多田 裕司 Chiba University, 医学部附属病院, 助教 (50344990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗山 喬之 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20009723)
巽 浩一郎 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (10207061)
滝口 裕一 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (30272321)
田邊 信宏 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (40292700)
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Keywords | 原発性肺高血圧症 / BMPR2 / 遺伝子異常 / トランスジェニックマウス / エストロケン受容体 |
Research Abstract |
家族性原発性肺高血圧の原因遺伝子として同定されたBMPR2を、テトラサイクリンgene switchシステムを用いて特異的に阻害できるdominant negative BMPR2(dn-BMPR2)マウスをコロラド大学Health Sciences Centerとの共同研究で作成し、肺高血圧の表現系を確定した。その後,dn-BMPR2遺伝子を血管平滑筋細胞のみでなく、血管内皮細胞(Tie2 promoter)での特異的発現型、もしくは細胞種を特定しないRosa26-promoterの下に発現できるマウスを作成した。(後者に関しては血行動態測定で肺高血圧を証明できた)上記トランスジェニックマウスをコロラド大学から千葉大学に輸入した(コロラド大学のマウス作成者が途中でVanderbilt大学(テネシー州)に移動し新たな研究を開始したため、マウスの個体数が一時的に不足し、これを繁殖させるために日本への入荷時期が少し遅れた。)輸入後はトランスジェニックマウスのコロニーを増やして個体数の確保に努めている。 エストロゲンの作用に関しては、トランスジェニックマウスに直接及ぼす影響は平成20年度の課題となるが,このトランスジェニックでは雄より雌の個体でより右心室圧が高い現象が見られている。ちなみにこのマウスの対照群(dn-BMPR2非発現群)ではエストロゲン投与による肺高血圧症の発症は認められなかった。in-vitroにおける解析では、肺動脈内皮細胞、肺動脈平滑筋細胞のエストロゲン受容体をα、βそれぞれRT-PCR,FACSで測定したが、無刺激の上体でのER-α、ER-βの発現レベルには細胞種による明らかな差が認められており、条件の変化と発現の変化について現在解析中である。
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