2007 Fiscal Year Annual Research Report
特発性間質性肺炎は本当に原因不明の間質性肺炎か?〜定量的元素分析を用いた解析〜
Project/Area Number |
19590885
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高田 俊範 Niigata University, 医歯学系, 講師 (40361919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 榮一 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (30187710)
渡辺 孝一 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (20018766)
寺田 正樹 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (50401740)
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Keywords | 間質性肺炎 / 電子線マイクロアナライザー / 超硬合金肺 / 元素分析 |
Research Abstract |
1,波長分散型X線マイクロアナライザー(EPMA)データの半定量化 (1)超硬合金の吸入歴があり外科的肺生検により診断された10例の超硬合金肺(HMLD)患者と、肺癌非腫瘍部より得られた6例のコントロールの肺組織を対象とし、(2)肺組織のパラフィン切片を3μmに薄切し高純度ガラスカーボン台に乗せ、(3)主に気管支血管束周囲で約1mm^2の測定範囲内に電子線照射を行う、(4)その際に発生した元素特有の特性X線を、4μm四方のピクセル単位で検出し、(5)元素ごとに設定したある一定の閾値以上の場合を陽性、閾値以下の場合を陰性とすることで二値化し、(6)陽性ピクセル数をScion image softwareを用いて計数した。こうした手法により、(1)HMLD群はコントロール群に比べ、タングステン陽性ピクセル数が有意に多かった、(2)タングステン以外にもアルミニウム、鉄、チタン、クロムおよびニッケルの陽性ピクセル数が有意に多かった。(3)肺線維化による変化を補正するために、これら元素の陽性ピクセル数を窒素を含むピクセル数で除した値の比較でも、同様の結果であった。 2,肺生検試料のデータベース作成 当施設および関連医療機関で外科的肺生検を行われた、(1)特発性間質性肺炎(特に特発性肺線維症)および、(2)膠原病に伴う間質性肺炎の症例データベースを作成した。これらのうち、各6例ずつを無作為に抽出し、EPMAを用いて元素分析を行った。少数例の検討ではあるが、特発性肺線維症では膠原病に伴う間質性肺炎症例に比し、アルミニウムが高頻度に検出された。
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Research Products
(4 results)