2008 Fiscal Year Annual Research Report
特発性間質性肺炎は本当に原因不明の間質性肺炎か?〜定量的元素分析を用いた解析〜
Project/Area Number |
19590885
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高田 俊範 Niigata University, 医歯学系, 講師 (40361919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 榮一 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (30187710)
寺田 正樹 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (50401740)
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Keywords | 間質性肺炎 / 電子線マイクロアナライザー / 超硬合金肺 / 元素分析 |
Research Abstract |
1,波長分散型X線マイクロアナライザー(EPMA)データの半定量化 (1)外科的肺生検により採取された肺組織を対象とし、(2)組織のパラフィン切片を3μmに薄切し高純度ガラスカーボン台に載せ、(3)約1mm^2の測定範囲内に電子線照射を行う、(4)その際に発生した元素特有の特性X線を、4μm四方のピクセル単位で検出し、(5)元素ごとに一定の閾値以上の場合を陽性、閾値以下の場合を陰性とすることで二値化し、(6)陽性ピクセル数をScion image softwareを用いて計数した。こうした手法により、EPMAデータを半定量化することができた。 2,肺生検試料の症例データベース作成 当施設および関連医療機関で外科的肺生検を行われた、(1)特発性間質性肺炎(特に特発性肺線維症IPF)および、(2)膠原病に伴う間質性肺炎(CVD-ILD)の症例データベースを作成した。これによりIPF8例、CVD-ILD10例の臨床データが集まった。 3,IPFとCVD-ILDのEPMA半定量化値の比較 2で得られた生検試料を1の方法に従い、窒素、ケイ素、アルミニウム、鉄、マグネシウム、チタンの各元素につき半定量化した。IPFとCVD-ILDの数値を統計学的に比較したところ、IPFにおいてケイ素とアルミニウムが有意に多く含まれていた。また組織量を示す窒素で除した値の比較でも、同様の差がみられた。
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Research Products
(5 results)