2007 Fiscal Year Annual Research Report
抗VEGF自己抗体制御による画期的肺癌治療・予防法の開発
Project/Area Number |
19590886
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
吉澤 弘久 Niigata University, 医歯学総合病院, 准教授 (50282984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
各務 博 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (30418686)
中田 光 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (80207802)
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Keywords | 抗サイトカイン抗体 / 抗VEGF抗体 / 健常者 / 担癌患者 |
Research Abstract |
抗VEGF自己抗体の健常者での役割解明、肺癌予防や罹患のリスク推計、肺癌患者での予後推計や新たなVEGFおよび抗VEGF抗体を用いた治療法開発のベースとなる基礎データ集積を目的とした検討を進めている。まず健常者における各種抗サイトカイン抗体を安定して測定する方法の確立を目標として研究を進めた。抗体がリガンドであるサイトカインとの複合体を形成していることが安定した抗サイトカイン自己抗体の検出を妨げておりAcidification-ultrafiltrationによりこの複合体形成が検出できることを明らかとした。その結果、抗VEGFをはじめとした抗サイトカイン自己抗体が健常者においてもubiquitousに認められる事が明らかとなった。また自己抗体測定法(Blood103:1089-98.2004等)を基本として抗VEGF自己抗体のハイスループットな測定法の開発を試みたが結果として従来法と比較して測定結果が不安定であることが明らかとなった。またサイファジェンのプロテインチップシステムを用い健常者、肺癌患者血清を用いその測定値安定性を検討したところ、従来法に比べ抗体の検出が不安定であることが明らかとなった。そこで今後の抗体測定にはBlood 103:1089-98.に掲載した方法を用いて進めることとした。解析に用いる(1)年齢別健常血清、(2)治療前後の肺癌患者血清、(3)他疾患患者血清の収集・自己抗体測定・データベース作成を進めている。これまでに集められた健常者および肺癌担癌患者血清での検討では担癌患者では抗VEGF自己抗体出現率が高い傾向を認めている。また抗VEGF自己抗体の組織学的局在をAm J Resp Crit Care Med163:524-31.等に報告した自己抗GM-CSF抗体の方法を応用して進めているが、担癌モデル動物の腫瘍局所においての明らかな局在は認めていない。
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Research Products
(4 results)