2008 Fiscal Year Annual Research Report
抗VEGF自己抗体制御による画期的肺癌治療・予防法の開発
Project/Area Number |
19590886
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
吉澤 弘久 Niigata University, 医歯学総合病院, 准教授 (50282984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 光 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (80207802)
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Keywords | 抗サイトカイン抗体 / 抗VEGF抗体 / 健常者 / 担癌患者 |
Research Abstract |
抗VEGF自己抗体の健常者での役割解明、肺癌予防や罹患のリスク推計、肺癌患者での予後推計や新たなVEGFおよび抗VEGF抗体を用いた治療法開発のベースとなる基礎データ集積を目的とした検討を進めた。まず健常者における各種抗サイトカイン抗体を安定して測定する方法の確立を目標として研究を進めた。前年に続いて自己抗体測定法(Blood103:1089-98.2004等)を基本として抗VEGF自己抗体の測定を実施した。解析に用いる(1)年齢別健常血清、(2)治療前後の肺癌患者血清、(3)他疾患患者血清の収集・自己抗体測定・データベース作成を進めた。これまでに集められた健常者および治療(完全切除例、化学療法著効例)前後の肺癌担癌患者血清での検討では1)健常者においてもubiquitousに存在を認めるが、その抗体値は年齢とともに上昇する傾向にある、2)担癌患者においては抗VEGF自己抗体値が高い傾向がある、3)治療により抗VEGF自己抗体値が低下傾向にあり、特に完全切除例では低下傾向が明らかであった。一方、治療が無効であった症例や明らかな進展例では、抗体値の低下傾向は認めていない。他疾患患者血清においては、抗体値には一定の傾向を認めていない。抗体測定において、現状の方法では定量性における信頼度をさらに向上させる必要があり、これまで用いたAcidification-ultrafiltrationに加えて、安定した抗体・サイトカイン複合体測定法の開発に取り組むとともに、症例数を増して、上記結果の統計上での検定を進めている。
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Research Products
(7 results)