2007 Fiscal Year Annual Research Report
難治性呼吸器疾患に対してRNA干渉の治療応用を試みる基礎的研究
Project/Area Number |
19590896
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
服部 登 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (00283169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 彰仁 高知大学, 医学部, 教授 (30191513)
石川 暢久 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (90423368)
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Keywords | RNA干渉 / 肺線維症 / 肺癌 / 気管支喘息 / GFP |
Research Abstract |
本研究の目的は,難治性呼吸器疾患の治療の一手段に,small interfering RNA (siRNA)を応用できるかどうかを検証することである.難治性呼吸器疾患として,肺線維症,リモデリングを伴う気管支喘息,肺癌の3つを考えている.本年度は,それぞれの疾患の動物モデルに必要なmaterialの準備・作製に従事した.まず,Green fluorescence protein (GFP)を恒常的に発現しているGFPトランスジェニックマウスを繁殖・維持することに成功した.これにより,この動物を肺線維症,リモデリングを伴う気管支喘息モデルに使用することが可能となった.さらに,肺癌モデルに使用するGFPを恒常的に過剰発現するLewis lung carcinoma (LLC)細胞の作製を試み,これにも成功した.この細胞をマウス肺へ同所性移植を行い,実際に原発性肺癌に類似した腫瘍組織を形成することが確認された.また,GFPの発現抑制に使用するsiRNAの作製にも取り組み,その配列を決定しえたが,当初予定していたGFPに対するsiRNAをコードするアデノウィルスベクターの作製は困難を極め,これには成功しなかった.来年度以降,アデノウィルスベクターの作製を完成させる予定である.これらのmaterialが準備でき次第,来年度は各疾患の動物モデルに対して応用する実験を開始し,当初の研究目標であるsiRNAが難治性呼吸器疾患に対して応用可能であるかを検討する予定である.
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