2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590910
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
植松 和嗣 Saitama Medical University, 医学部, 准教授 (10297880)
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Keywords | 中皮腫 / Wntシグナル / Dv1 |
Research Abstract |
(目的)進行した胸膜中皮腫の治療法は確立されていない。中皮腫発症のメカニズムの解明が試みられ、そこで得られた知見を利用した新たな治療法の開発が期待される。我々は、肺癌および胸膜中皮腫においてWntシグナルの伝達体Dishevelled (Dvl)の活性化が、癌細胞の増殖や腫瘍原性に関与することを示した。今回、small interfering RNA(siRNA)を用いたDvl発現抑制が胸膜中皮腫細胞のタンパク発現へ与える影響を検討した。 (方法)Dvl-3を高発現している胸膜中皮腫細胞3株(NCI-H290,H28,H2052)を用いた。Dvl-3を標的としたsiRNAあるいはコントロールsiRNAを各細胞へ導入し、48時間後に細胞を回収し、タンパクを抽出した。タンパクの2次元電気泳動を行い、各細胞におけるDvl-3発現抑制によるタンパク発現の変化を検討した。Dvl-3登現抑制により発現に3倍以上の差があるスポットのうち3細胞株で共通したスポットを回収してタンパクの同定を行った。 (結果)3倍以上の発現差を認めたのは、H290とH2052で11スポット、H290とH28で21スポット、H2052とH28で51スポットであった。3細胞株で共通して変化していた6スポットのタンパク同定を行った。 (結論)Dv1-3発現抑制により、胸膜中皮腫細胞株で共通のタンパク発現の変化を認めた。これらの変化の細胞増殖や腫瘍原性への関与を検討していく予定である。また、H28はWntシグナルにおけるDv1下流のβ-カテニン欠損細胞である。Dv1-3発現抑制によるH28細胞増殖抑制はβ-カテニンを介さないメカニズムの解明が期待される。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Tegafur-uracil plus gemcitabine combination chemotherapy in patients with advanced non-small cell lung cancer previously treated with platinum.2008
Author(s)
Seto T, Yamanaka T, Nakano M, Ota M, Maruyama R, Okamoto T, Wataya H, Uematsu K, Seki N, Eguchi K, Semba H, Iehinose Y.
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Journal Title
Journal of Thoracic Oncology 3
Pages: 637-642
Peer Reviewed
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