2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590917
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
青柴 和徹 Tokyo Women's Medical University, 医学部, 講師 (60231776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀山 伸吉 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (50214557)
横堀 直子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (20439805)
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Keywords | COPD / 老化 / 肺気腫 / クララ細胞 / 気道上皮 / 気道炎症 / サイトカイン / テロメラーゼ |
Research Abstract |
1.COPD患者の肺組織を用いた検討:COPD患者の末梢気道では健常喫煙者や非喫煙者と比べて老化関連cyclin-dependent kinasase inhibitorであるP16蛋白が陽性の老化したクララ細胞が増加していることが知られた。末梢気道における老化クララ細胞の割合と1秒率の間には負の相関関係が観察された。 2.培養クララ細胞を用いた検討:培養したクララ様(NCI-H441)細胞にテロメラーゼ阻害剤(MST-312)を添加して細胞老化を誘導した。老化させたNCI-H441細胞からは非老化細胞に比べて多量のTNFα、TGFβ、sICAM-1が上清中に産生されていた。 3.気道老化動物モデルを用いた検討:末梢気道のクララ細胞を特異的に傷害するナフタレンとBrdUを3週間反復与したマウスではsenescence-associated β-glactosidase陽性の老化クララ細胞が増加し,気道上皮の再生が抑制されていた。このクララ細胞老化マウスでは末梢気道周囲に白血球が浸潤していた。 以上の結果から、COPD患者ではクララ細胞の老化のために末梢気道の傷害の修復が抑制されるとともに、老化細胞から産生されたメディエータが気道炎症や線維化を促進する機序が示唆された。したがって気道上皮の老化がCOPDにおける慢性気道炎症やリモデリングを促進する可能性が示された。
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Research Products
(4 results)