2007 Fiscal Year Annual Research Report
スフィンゴシン-1-リン酸受容体を標的とした急性肺傷害に対する治療戦略
Project/Area Number |
19590918
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
権 寧博 Nihon University, 医学部, 准教授 (80339316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羅 智靖 日本大学, 医学部, 教授 (60230851)
林 伸一 日本大学, 医学部, 助手 (20445745)
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Keywords | 上皮透過性 / タイトジャンクション / 気道上皮細胞 / EGF受容体 |
Research Abstract |
培養ヒト気道上皮細胞、気道上皮細胞株をTranswell chamberにシート状に培養し、Trans Epithelial Electric Resistance(TEER)によって評価する気道上皮透過性を評価するin vitroモデルの構築のための実験系を構築した。培養条件について検討したところ、気道上皮細胞のtight junctionの安定性には、EGFRシグナルによる制御が重要であることが明らかになった。EGFRシグナルは、細胞の生存、増殖、遊走、ムチンをはじめとする遺伝子産生など気道上皮細胞機能と深く関係することが知られているが、現在、そのシグナル伝達経路について解析を行っている。気道上皮細胞のEGFRによって制御されているTight junctionの安定性について、tight junctionを構成するZO-1,Occuludin蛋白の発現と分布について免疫組織染色法で検討したが、その発現と分布には、EGFR刺激による影響がみられないことがわかり、claudinの発現パターンなどがEGFRによって制御され、気道上皮細胞間透過性が調節されている可能性が考えられた。気道上皮細胞間透過性に影響するtight junctionの機能に、気道上皮細胞の分化・増殖に係わるEGFRシグナルが密接に関係していることが明らかになった。今後、気道上皮細胞間の透過性に影響する蛋白や脂質などの内因性物質と、EGFRによるtight junctionの機能制御のかかわりについて検討する予定である。
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Research Products
(4 results)