2007 Fiscal Year Annual Research Report
細胞変形に伴う肺胞上皮損傷とToll-like Receptorsの役割
Project/Area Number |
19590920
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
栂 博久 Kanazawa Medical University, 医学部, 教授 (90142554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 善道 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50271375)
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Keywords | ventilator-induced lung injury / 肺胞上皮損傷 / toll-like receptor / エンドトキシン / II型肺胞上皮細胞 / 免疫組織染色 / 活性窒素酸化物 / reverse transferase-polymerase chain reaction |
Research Abstract |
ラットを1回換気量10ml/kg体重,PEEP O cmH_2Oで3時間陽圧換気すると,肺組織の湿乾重量比が上昇し,broncho-alveolar lavage(BAL)細胞分画で好中球が増加し,BAL上清蛋白濃度が上昇した.組織所見では肺損傷が見られ,ventilator-induced lung injury(VILI)発症が確認された.あらかじめ,気管内に少量のエンドトキシン(LPS)を注入しておくと,VILIは増強した.VILI発症肺組織では,免疫染色によりTLR-2蛋白のごく弱い発現とTLR-4蛋白の中等度の発現が見られた.肺組織のreverse transferase-polymerase chain reaction(RT-PCR)でTLR-2mRNAの発現の増強傾向があり,TLR-4mRNAの発現が増強していた.ラット肺から単離したII型肺胞上皮細胞(II型細胞)に,30〜50cmH_2Oの陽圧を15/分,3時間負荷すると,負荷なしの細胞に比べて,免疫染色でTLR-2蛋白とTLR-4蛋白の発現増強傾向が見られた.VILI発症ラットでは,対照ラットに比べて血漿およびBAL液上清中のNO_2,NO_3濃度が高かった. 以上の結果は,VILIではII型細胞を始めとする肺細胞においてTLR-2とTLR-4の発現が増強することを示唆している.また,その過程でNO_2,NO_3などの活性窒素酸化物が動員されることを示している.これらの発現がVILIにおいてどのような役割をしているかをさらに明らかにしたい.
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Research Products
(1 results)