2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590921
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
山口 悦郎 Aichi Medical University, 医学部, 教授 (10201831)
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Keywords | サルコイドーシス / カテプシンS / 肺胞マクロファージ / 間質性肺炎 / COPD / 肺癌 / 感度 / 特異性 |
Research Abstract |
Cathepsin-S (CTSS)はマクロファージのライソソームに局在するプロテアーゼの1種である。我々は以前の網羅的遺伝子発現解析により、サルコイドーシス患者肺胞マクロファージでの強発現を見出した。今回はその血清濃度の臨床的意義について検討した。 対象:サルコイドーシス患者52名、健常者29名、疾患対照者30名(間質性肺炎19名、肺癌11名、 COPD12名、喘息22名)。 方法:血清CTSSはELISA kit(R & D)を用いて測定した。 結果:サルコイドーシス患者血清CTSS濃度は中央値92ng/ml、範囲47-163ng/mlであり、健常者(中央値51、範囲19-73、 p<0.0001)、間質性肺炎患者(中央値64、範囲29-100、p<0.005)、肺癌患者(中央値54、範囲33-64、p<0.001)、COPD患者(中央値67、範囲60-94、p<0.005)、喘息患者(中央値72、範囲52-110、p<0.001)におけるそれぞれの値より有意に高値であった。全対照患者と全サルコイドーシス患者を解析対象とした際、71ng/mlをcut offとするとサルコイドーシスの診断感度は79%、特異度は73%であった。間質性肺炎患者と活動性サルコイドーシス患者を対象とした際は、cut off76ng/mlで感度74%、特異度89%であった。 結論:血清CTSS濃度はサルコイドーシスの診断に有用である。
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