2008 Fiscal Year Annual Research Report
尿細管再生における前駆様細胞と浸潤マクロファージの役割と再生療法への応用
Project/Area Number |
19590945
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
藤垣 嘉秀 Hamamatsu University School of Medicine, 医学部附属病院, 講師 (20283351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 日出夫 浜松医科大学, 医学部, 助教 (60432209)
榊間 昌哲 浜松医科大学, 医学部, 助教 (60402351)
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Keywords | 再生医学 / 細胞・組織 / 急性腎不全 / 尿細管 |
Research Abstract |
急性尿細管障害後の尿細管再生に近位尿細管S3セグメント遠位端の細胞群(標的細胞)が、近位尿細管細胞内の前駆様細胞として障害からの修復に重要な役割を担っているとの仮説を立て、標的細胞の特性の解明と治療への応用を目的とした。急性尿細管障害はSDラットに酢酸ウラニウムを静注して作成し検討した。標的細胞は、前駆様細胞と同じくslow-cycling cellの可能性が高く、5-fluorouracilに対して抵抗性を有し、2度目の酢酸ウラニウムに対する障害に対しても増殖能を有する特異な性質が確認された。また、酢酸ウラニウムによる軽度の障害に対して近位尿細管細胞は尿細管細胞形質を保持したまま細胞分裂が可能であった。一方、高度の障害に対して修復を担うと考えられる標的細胞は、まず間葉系細胞への形質転換をするか、或いは形質転換と同時に細胞分裂をすることが示唆された。さらなる標的細胞の特性の検討のため、酢酸ウラニウムにて高度の急性尿細管障害を惹起し、2-3日後に出現する標的細胞(初期増殖細胞として出現)をS期マーカーであるbromodeoxyuridine (BrdU)にてパルス標識し、標的細胞を含む腎組織を採取し細胞を単離培養した。単離細胞をHoechst33342dyeでインキュベートし、少数のBrdU陽性細胞(標的細胞)をフローサイトメーターにてHoechst33342低染色細胞分画として選別した。現在、培養標的細胞において前駆様細胞特性の有無、マクロファージ刺激による増殖活性亢進の有無、また細胞療法への可能性を検討中である。
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Research Products
(4 results)