2008 Fiscal Year Annual Research Report
腎臓におけるV1a受容体を介したバゾプレッシン作用制御機序の解明と利尿薬の開発
Project/Area Number |
19590957
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中山 裕史 Kumamoto University, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (00363531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨田 公夫 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (40114772)
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Keywords | バゾプレッシン / バゾプレッシンV2受容体 / バゾプレッシンV1a受容体 / プロモーター活性 / SP-1モチーフ / アシドーシス |
Research Abstract |
これまで私たちは、V2R発現調節は、転写段階においてV2R刺激により正の、V1aR刺激により負の調節を受けており、V1aR刺激とV2R刺激はPKC、PKA活性を介した相互作用を有することを見出している。さらにその後の検討においてV2Rプロモーター活性は高浸透圧刺激によって上昇することが示唆されたため、さらに研究をすすめ、V1aR刺激によるV2R発現抑制効果が、高浸透圧下に、より増強されることが明らかとなった。私たちは研究成果をAmerican Journal of Physiologyに投稿し、2008年に登載された(Am J Physiol Renal Physiol.295(4):F1170-6,2008)。この浸透圧刺激によるV2Rプロモーター活性はPKA経路、c-Jun NH2-terminal kinase(JNK)経路を介してSP1モチーフが重要であることが明らかとなった。腎組織間質においては皮質から髄質に向かって300〜2000mOsm/kg・H_2Oの浸透圧勾配が形成されているが、私たちの研究成果により、高浸透圧下でのV1aRとV2R刺激の増幅は、生体内においてV1aRによるV2Rの機能調節が不可欠条件であることが証明された。また昨年度はV2R発現に対するアシドーシスの関与について検討を進めた。本研究によりV2Rプロモーター活性がアシドーシス条件下に著明に上昇し、V1aR刺激によるV2Rプロモーター活性の抑制はアシドーシス条件下に増幅することが証明された。現在本研究成果はAmerican Journal of Physiologyに投稿中である(revise中)。
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