2008 Fiscal Year Annual Research Report
BMP4の糸球体血管係蹄発生と尿細管成長維持における役割
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19590964
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
宮崎 陽一 Jikei University School of Medicine, 医学部, 講師 (60266690)
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Keywords | VEGF / Tet-on system / 遺伝子改変マウス / 培養糸球体内皮細胞 |
Research Abstract |
前年度までの研究から、腎糸球体に発現するBMPは糸球体血管係蹄の正常発生に必須の役割を担うことが明らかとなった(JASN2008)。またその解析結果から、糸球体上皮細胞から産生されるBMPとVEGFはお互いに拮抗的に作用しながら、糸球体血管係蹄の正常発生に寄与する可能性が示唆された。そこで本研究ではBMPの作用機序をより詳細に明らかにすべく以下の検討を行った。 1、 Bmpの糸球体上皮細胞特異的TgとVegfのそれを交配する事により作成されるdouble Tgにおいて、 single Tgでみられるそれぞれの形質がrescueされれば、両者の拮抗作用を強く示唆するdataとなる。 Nephrin-VEGFTGはembryoあるいは出生早期に致死性を示すことが判明したため、昨年度よDoxycycline投与(Tet-on system)により誘導可能な糸球体上皮細胞特異的VEGFTgの作成を開始している。本年度はactivator lineであるpodocine-rTTAを共同研究中の東海大学総合医学研究所松坂泰二氏から供与された。またresponder lineであるTRE-VEGFの発現cassetteに関しても最終constructが完成し、これを受精卵約200個にinjectionし、founder mouseのうち計13匹において外来遺伝子のgenomicDNAへの組み込みが確認された。この13匹をそれぞれactivator lineであるpodocine-rTTAと交配しその結果11匹のdual transgenic miceが得られ、現在これにDoxycyclineを投与し、尿蛋白の増加や、糸球体の形態変化などの形質を解析し、系統を樹立中である。 2、初代培養糸球体内皮細胞において、 VEGFによって亢進した増殖活性が同時添加したBMP4により、濃度依存性に抑制されるのを確認した。
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Research Products
(1 results)