2008 Fiscal Year Annual Research Report
CIDPにおける軸索障害機序の解明:Tag-1を中心に
Project/Area Number |
19590986
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
服部 直樹 Nagoya University, 医学部附属病院, 准教授 (10402570)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯島 正博 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, COE特任助教 (40437041)
|
Keywords | 球脊髄性筋萎縮症 / アンドロゲン受容体 / リュープロレリン / ポリグルタミン / CAGリピート |
Research Abstract |
CIDPの臨床的特徴の一つに軸索障害機序の合併があり、治療反応性・予後を規定していると予想される。CIDPのphenotypeを規定し軸索障害機序に関わる分子を特定するため、治療反応性に関連するSNP解析を施行した。候補遺伝子としてSchwann cell、軸索を構成する分子(contactin, caspr, TAG-1, caspr2, Nav., Kv1.1, Kv1.2, cytokines, etc)に含まれるSNPsについてdbSNP databaseを検索し、nonsynonymousかつminor allele>10%の条件を満たすSNPを抽出し、治療反応性に関する相関解析の結果、TAG-1とCLEC10Aに有意な(Genotype p value, TAG-1: 0.0082, CLEC10A: 0.0031) SNPsが判明した。TAG-1とCLEC10Aにおけるwhole SNPsを対象にしたHaploview programによる連鎖不平衡解析で、TAG-1内の8kbにわたるlinkage disequilibrium blockが判明した。さらにBlockを形成するTAG-1 3SNPs (rs895932-rs2275697-rs229866)について治療反応性に関するhaplotype解析の結果、responderに対応するhaplotype (GAT, permutation p-value=0.0106)とnon-responderに対応するhaplotype (GGT, permutation p-value=0.0003)が示された。以上を踏まえたdiplotype解析からはhaplotype GGTのrecessive modelについて有意性が示された(Pearson,p value<0.005)。本研究で軸索障害機序に関与する候補分子が特定されたことはCIDPの治療反応性・予後を予測するのに寄与するだけでなく、軸索障害を合併する難治性末梢神経疾患の病態解明に対しても重要な情報である。
|
Research Products
(8 results)