2007 Fiscal Year Annual Research Report
本邦プリオン病サーベイランス髄液検体を用いたサロゲートマーカー探索
Project/Area Number |
19590999
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
調 漸 Nagasaki University, 医学部・歯学部附属病院, 教授 (40264220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 克也 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (70398147)
西田 教行 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (40333520)
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Keywords | プリオン病 / 髄液診断 / タウ蛋白 / PMCA |
Research Abstract |
プリオン病の診断はWHO診断基準によっても客観的な診断マーカーとしては検出率の低い脳波異常、髄液中14-3-3蛋白検出が補助診断法として採用されているのみで、極めて不十分である。プリオン病患者における脳脊髄液を用いた生化学的補助診断法として我々は患者脳脊髄液中のサロゲートマーカーとして以下の検討を行っているので報告する。 1)Tau蛋白(定量)を本邦サーベイランス委員会に集められた疾患対照(サーベイランス委員会にて異なる疾患であると判定された症例)髄液を含む髄液の多数例検体に付いて検討し、112例のCJD患者髄液で、Tau蛋白測定が感度・特異度共に最も高いことが明らかにできた。その他のマーカーの検討では感度、特異度は総タウ蛋白>14-3-3蛋白>NSE>S-100蛋白の順に高いことが明らかにできた。S-100蛋白については欧州と異なる測定キットを用いているので、今後、複数の測定法を検討し欧州との比較検討を行う。 2)14-3-3蛋白の判定基準は明確化する目的で14-3-3蛋白のリコンビナント蛋白をスタンダードとして用い、ウエスタンブロット法における検出限界を明確にし、これによってウエスタンブロット法による判定基準を明確化することができた。 3)14-3-3蛋白のリコンビナント蛋白をスタンダードとして用い、ELIZA系による測定法を検討中である。 4)PMCA法による髄液中異常プリオンの増幅について検討し、現在までに予備実験では剖検で確定診断された孤発性プリオン病患者髄液で陽性であった。複数例での検討を遂行中である。
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[Presentation] 脳ドッグにて発見されたクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)患者に対するquinacrine投与経験2007
Author(s)
佐藤克也, 中桶了太, 西浦義博, 辻野彰, 福田卓, 江口博人, 福島直美, 本村政勝, 調漸, 江口勝美, 吉村俊朗
Organizer
第25回日本神経治療学会総会
Place of Presentation
宮城
Year and Date
20070621-22
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