2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591002
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
平野 牧人 Nara Medical University, 医学部, 准教授 (50347548)
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Keywords | アラジン / アプラタキシン / XRCC1 / 核内輸送 |
Research Abstract |
本研究の目的は種々の神経疾患原因蛋白の核内輸送に関して、運動ニューロン病様Triple A症候群(AAAS)の原因である核膜孔蛋白アラジンに依存性であるかを検討し、本疾患で障害を受けやすい古典的な核局在シグナル(NLS)以外の輸送シグナル同定と輸送機序の解明である。 本年度はまず、古典的NLSを有するDNA修復蛋白アプラタキシンの核内輸送が障害されているAAAS患者細胞を用いて、輸送障害を受けないXRCC1蛋白における古典的NLS以外の輸送シグナルを検索した。その結果、古典的NLS(239-266残基)の下流267-276残基が重要である事が判明した。この新たに同定したNLSを融合するとアプラタキシンは患者細胞の核内に効率よく輸送された(投稿準備中)。現在、同定した267-276残基に結合する蛋白を検索している。 神経疾患原因蛋白をアラジンを基準として分類するために、XPA,SMN1,SOD1,ATM,ataxin1のGFP蛋白をAAAS患者と対照に発現させ、その核内輸送を検討した。その結果、これらについては患者、対照間で差がなく、アラジン非依存性の核内輸送をうけると考えられる。 アラジンのモノクローナル抗体作製のため、GST融合蛋白を大腸菌を用いて合成したが、全長アラジンは不安定であった。そこで、C-端の蛋白を合成するも、こちらも不安定であった。そこで、5種類の分子シャペロンを別々に発現するBL21系大腸菌(タカラバイオ)を用いたところ、C-端アラジン蛋白はGro7シャペロン発現BL21で比較的安定に発現する事が判明した。現在、それを用いて抗体作製に必要なタンパク量確保を行っている。
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Research Products
(7 results)