2007 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドロームにおけるアディポサイトカイン発現調節機構の解明
Project/Area Number |
19591044
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
前川 聡 Shiga University of Medical Science, 医学部, 准教授 (00209363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 寛 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (00283557)
前田 士郎 理化学研究所, 遺伝子多型研究センター, チームリーダー (50314159)
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Keywords | アディポネクチン / レプチン / 皮下脂肪組織 / 内臓脂肪組織 / TFAP2B / IL-6 |
Research Abstract |
皮下脂肪および内臓脂肪組織におけるアディポネクチン,レプチン,IL-6などのアディポサイトカイン遺伝子発現を定量的RT-PCR法にて定量し,皮下脂肪あるいは内臓脂肪組織のアディポサイトカ'イン遺伝子発現のいずれが,その血中濃度を規定しているか,さらにBMIや腹囲がアディポサイトカイン遺伝子発現に影響するか否かについても検討した。その結果,皮下脂肪組織におけるアディポネクチン発現が血中濃度に正相関し,BMIや腹囲と負の相関を示した。一方,内臓脂肪組織におけるレプチン発現が血中濃度およびBMIや腹囲と正相関すること,また,内臓脂肪組織におけるIL-6発現がその血中濃度と相関した。このように,アディポサイトカインによりその発現が皮下脂肪および内臓脂肪組織において異なることが示唆された。 我々は,TFAP2Bがアディポネクチン遺伝子プロモーターに結合し,その転写活性を調節すること,また,SiRNAにてその発現を抑制するとアディポネクチン遺伝子発現が増加すること,また,IL6の発現を上昇することを報告した。今回,皮下脂肪および内臓脂肪組織におけるアディポサイトカイン遺伝子発現について転写因子TFAP2Bの遺伝子多型との関連を検討した。皮下脂肪組織において,TFAP2B遺伝子発現はアディポネクチン発現と負の相関し,内臓脂肪組織においてはIL-6遺伝子発現と正相関することを見出した。
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