2007 Fiscal Year Annual Research Report
発症直後患者膵組織の解析による劇症1型糖尿病の成因解明
Project/Area Number |
19591069
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
花房 俊昭 Osaka Medical College, 医学部, 教授 (60164886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今川 彰久 大阪医科大学, 医学部, 助教 (80373108)
飯野 守男 京都大学, 医学系研究科, 助教 (80362466)
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Keywords | 1型糖尿病 / ウイルス / マクロファージ / toll-like receptor / 免疫組織化学 / in situ hvbridization |
Research Abstract |
劇症1型糖尿病における発症直後患者膵組織を新たに1検体収集し、合計3症例の剖検膵組織を用いて以下の検討を行った。 1.膵島浸潤細胞のcharacterization 今までの検討で膵島浸潤細胞の主体はマクロファージであることが明らかであったが、この細胞がCD68陽性細胞であることを明らかにした。また、CD68陽性細胞が3症例すべてにおいて90%以上の膵島に浸潤していることを明らかにした。 2.浸潤するマクロファージにおけるtoll-like receptor発現の検討 膵島に浸潤しているマクロファージに発現しているtoll-like receptor(TLR)を免疫組織化学的手法により検討した。TLR-3,7,8,9に対する抗体を用いて免疫染色を施行したところ、一部に陽性細胞が確認された。現在、陽性細胞数・比率などの詳細を検討中である。 3.免疫組織化学・in situ hybidization法を用いた膵組織におけるエンテロウイルス発現の検討 エンテロウイルス感染の有無について免疫組織化学およびin situ hybridization法を用いて検討した。D社の抗体を用いた免疫組織化学による検討では、すべての症例において、膵組織の一部にエンテロウイルスVP1抗原の発現を認めた。また、1例においてはin situ hybridization法により、RNAレベルでもその発現を確認した。現在、異なる抗体を用いて上記の結果を確認する作業を行っている。
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