2007 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌と子宮内膜癌のエストロゲン感受性、内分泌治療反応性相違の分子機序の解明
Project/Area Number |
19591071
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
林 慎一 Tohoku University, 医学部, 教授 (60144862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八重樫 伸生 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00241597)
鈴木 貴 東北大学, 医学部, 教授 (10261629)
山口 ゆり 埼玉県立がんセンター, 臨床腫瘍研究所, 主任研究員 (80166628)
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Keywords | 子宮内膜癌 / 乳癌 / エストロゲン / マイクロアレイ / ホルモン療法 / 核内受容体 |
Research Abstract |
乳癌の治療法として近年著しく進歩した、効果的でQOLの良い新規内分泌療法を子宮内膜癌の治療や再発予防に適応する可能性をさぐる。子宮癌培養細胞株のエストロゲン依存性増殖能やルシフェラーゼレポーター遺伝子によるエストロゲン応答性転写活性(ERE活性)、エストロゲン受容体(ER)の発現量の解析などを行った。その結果に基づき、複数の子宮癌細胞を対象に網羅的マイクロアレイ等を用いてエストロゲン応答遺伝子を解析した。その結果、MCF-7細胞等のER陽性乳癌細胞の結果とそのプロファイルが大きく異なることが明らかとなった。またエストロゲン応答配列を半減期の短いGFP遺伝子の5'上流に繋いだERE-GFPを導入したMCF-7細胞を用い、子宮癌間質細胞のエストロゲンシグナル活性化能の可視化と定量を行った。子宮癌でも乳癌と同様、間質細胞による癌細胞のERシグナルの活性化が見られた。エストロゲンによって制御される遺伝は子宮癌と乳癌で異なるものの、症例によってはアロマターゼ阻害剤のような間質からのエストロゲン刺激を遮断するホルモン療法が子宮内膜癌の治療に有用である可能性が考えられる。
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