2007 Fiscal Year Annual Research Report
G蛋白質共役レセプターの自律的活性化とインバースアゴニスト
Project/Area Number |
19591073
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
槙田 紀子 The University of Tokyo, 医学部・附属病院, 助教 (60353455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯利 太朗 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (90313022)
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Keywords | G蛋白質 / レセプター / 分子機構 / 疾患 / G蛋白質病 |
Research Abstract |
1)レセプターの自律的活性化とG蛋白質の活性化メカニズムの解明: G蛋白質共役レセプターとG蛋白質の共役は進化上保存された構造と作用機構をもつ。レセプターの活性型変異体を作製、活性化と分子間相互作用を検討しした。 (1)AT1、Ca、アドレナリン受容体の種々の活性型変異体を作製シグナルを比較検討した。 (2)レセプターとその変異体を共発現し、シグナル分子間相互作用の有無を検討し、シグナルの活性化と比較検討した。G蛋白質、arrestinとの相互作用を検討する系を作成した。 2)インバースアゴニストの解析: (1)インバースアゴニストは、自律的なレセプターの活性化を抑制する薬物と定義される。 AT1の活性型変異体を用いて、アンジオテンシン受容体拮抗薬の効果と構造との相関を比較検討した。 (2)種々のシグナル出力に対する効果を比較検討した。 3)G蛋白質シグナルの過剰・異常とシグナル分子の細胞内局在の解析: (1)レセプター・G蛋白質の活性化に伴うシグナル分子の細胞内局在の変化の基礎検討を行った(次年度以後の準備)。 (1)アゴニストによるレセプターの活性化に伴う細胞膜から細胞内へのレセプターの局在変化の程度、time courseを確認した。 (2)活性型受容体と結合するarrestinの局在変化を指標とした活性化の半定量系を作成した。 (2)シグナル分子の脂質修飾と活性制御と細胞特異性 Gsはパルミチン酸化によって細胞膜に局在し活性を維持する。活性化に伴い、脱パルミチン酸化を受け細胞質へと移行するが、G蛋白質レベルの脱感作機構とも考えられる。本機構が細胞特異的に作動し、これが細胞間のシグナルの差異を生じることを明らかにした。
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