2008 Fiscal Year Annual Research Report
CNP/GC-B系による骨伸長促進メカニズムの解明と骨系統疾患治療への展開研究
Project/Area Number |
19591075
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八十田 明宏 Kyoto University, 医学研究科, 産学官連携講師 (50378642)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 治彦 京都大学, 医学研究科, 特任准教授 (60402830)
|
Keywords | CNP / GC-B / 骨系統疾患 / 展開研究 |
Research Abstract |
【目的】ナトリウム利尿ペプチドファミリーはANP、BNP、CNPの3種の内因性リガンドから構成され、その受容体は膜型グアニル酸シクラーゼそのものである2つのサブタイプ、グアニル酸シクラーゼA (GC-A)およびグアニル酸シクラーゼB (GC-B)である。いずれもリガンドの結合によりグアニル酸シクラーゼ活性が亢進してセカンドメッセンジャーcGMPを産生し、生物作用を発揮するが、GC-AはANPおよびBNPと、GC-BはCNPと特異的に結合する。申請者らはこのうちのCNP/GC-B系がきわめて強力な骨伸長促進因子であることを、遺伝子改変マウスを用いた検討から明らかにしてきた。当該研究において、GC-Bの賦活化を、骨伸長障害を主徴とする疾患群である骨系統疾患に臨床応用することを目標として、その展開研究をおこなった。 【方法】骨系統疾患の代表的疾患である軟骨無形成症のモデルマウス(Achマウス)に対してインフュージョンポンプを用いたCNP持続静注を行い、骨伸長障害の改善を、体長の計測、軟X線写真による解析や成長板軟骨の組織学的解析により評価した。 【結果】Achマウスに対する4週間の合成CNP持続投与(1μg/kg/min)により、その短躯は改善して野生型とほぼ同等となり、内軟骨性骨化により形成される骨の伸長障害もほぼ完全に回復した。Achマウスに認められた成長板軟骨幅の狭小は改善し、野生型マウスとほぼ同等となった。 【結論】Achマウスに対するCNP投与の有効性が証明され、骨系統疾患に対するCNP治療の展開研究が進展した。
|
Research Products
(4 results)