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2008 Fiscal Year Annual Research Report

劇症1型糖尿病の成因解明-モデルマウスを用いた膵島破壊分子の解析

Research Project

Project/Area Number 19591087
Research InstitutionOsaka Medical College

Principal Investigator

今川 彰久  Osaka Medical College, 医学部, 非常勤講師 (80373108)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 花房 俊昭  大阪医科大学, 医学部, 教授 (60164886)
Keywords劇症1型糖尿病 / マクロファージ / ウイルス / マイクロアレイ / 免疫染色
Research Abstract

ヒトの劇症1型糖尿病は、極めて急激かつ完全なβ細胞破壊を特徴とする1型糖尿病の一亜型であるが、その原因、機序は明らかではない。本邦では急性発症1型糖尿病の約20%が劇症型であり、諸外国に比較して頻度が高く、病態解明は重要事項である。
EMC(encephalomyocarditis)ウイルスを感受性マウスに感染させると、急激なβ細胞破壊とともにインスリン依存型糖尿病を発症する。このモデルマウスの発症経過は劇症1型糖尿病と類似しており、私たちはこのモデルを解析することによって、劇症1型糖尿病のβ細胞傷害機構を明らかにすることを目的とした。β細胞傷害の原因分子を特定するために、同モデルマウス膵を用いたマイクロアレイを行った結果、糖尿病発症直前に特定のサイトカイン遺伝子の著明な発現上昇を確認した。次に同サイトカインの発現部位を免疫染色にて検討したところ、膵外分泌線細胞、ランゲルハンス島細胞に散在性に発現していることを確認した。このサイトカインとβ細胞傷害の関係を調べるため、同モデルにあらかじめサイトカイン中和抗体またはサイトカイン受容体阻害剤を投薬してウイルス感染実験を行ったところ、それぞれ糖尿病発症の抑制および遅延効果を得ることが出来た。さらに免疫染色にて組織学的な検討を行った結果、中和抗体投与群は、膵島へのマクロファージを中心とした炎症細胞浸潤が軽減されていた。以上の結果より、ウイルス感染細胞から分泌されたサイトカインが炎症細胞浸潤に重要な役割をはたしていること、さらにマクロファージなどの作用がβ細胞傷害に対して促進的な影響を及ぼしている可能性が示唆された。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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