2007 Fiscal Year Annual Research Report
Aromataseは摂食調節および食欲の男女差に関連するか?
Project/Area Number |
19591089
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
西 芳寛 Kurume University, 医学部, 講師 (20352122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 幸江 久留米大学, 医学部, 講師 (10279135)
野々下 晃子 久留米大学, 医学部, 助教 (00309832)
永山 祥代 久留米大学, 医学部, 助教 (20309834)
田中 永一郎 久留米大学, 医学部, 准教授 (80188284)
石原 陽子 久留米大学, 医学部, 教授 (50203021)
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Keywords | 性ホルモン / アロマターゼ / 摂食調節ホルモン / 卵巣機能 / 脂肪酸修飾 / 神経情報伝達 |
Research Abstract |
1.摂食調節ホルモン「グレリン」による性ステロイド代謝(Aromatase活性)への影響 「グレリン」は、研究代表者が樹立した培養ヒト卵巣顆粒膜細胞株「KGN」の性ステロイド産生に対してFSH,A-kinase刺激下ではAromatase活性を抑制、FSH,A-kinase刺激のない状態では同活性を促進した。「Aromatase」はエストロゲン産生の律速酵素であることから、グレリンによる卵巣エストロゲン産生の調節には「性周期(FSH刺激)依存性」のあることが判明した。 2.発育段階,性別によるグレリンの血中濃度およびグレリンの活性化状態の変動 生後10-120日齢のマウスの血中・胃内グレリン量の雌雄差を検討した。脂肪酸修飾を受けた活性型グレリンの血中濃度は、検討した全日齢で雌が雄より高値を示した。総グレリン濃度に対する活性型グレリン濃度の比率は、性周期発来(60日齢)以降の雌で有意に上昇した。本検討によって性成熟(性ホルモン)による「グレリンの活性化調節」の存在が示唆された。本結果は論文執筆中である。 3.神経伝達物質の分泌調節に対する性ホルモンとグレリンとの相互作用 グレリンの投与でラット脳幹部(側坐核)でのドーパミン放出が亢進すること。グレリン投与前後の摂食状況に応じて、この分泌変動が反転することを確認した。本結果は現在論文投稿中である。 4.その他(特許申請):成果公表の一部見合わせについて 上記2の検討に関して、新規の抗グレリン抗体を作成した。現在、特許申請の手続き中である。
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