2008 Fiscal Year Annual Research Report
Aromataseは摂食調節および食欲の男女差に関連するか?
Project/Area Number |
19591089
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
西 芳寛 Kurume University, 医学部, 講師 (20352122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 幸江 久留米大学, 医学部, 講師 (10279135)
御船 弘治 久留米大学, 医学部, 講師 (70174117)
田尻 祐司 久留米大学, 医学部, 准教授 (80469361)
野々下 晃子 久留米大学, 医学部, 助教 (00309832)
田中 永一郎 久留米大学, 医学部, 教授 (80188284)
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Keywords | KGN細胞 / グレリン / アロマターゼ / 卵巣顆粒膜細胞 / デカン酸 |
Research Abstract |
1.デカン酸修飾型グレリン(D-Ghr)の産生・分泌動態:D-Ghr RIAを構築して、マウス組織中のD-Ghr濃度・食事性の変動について報告した(Reg. Peptides誌Revise中)。胃を中心に産生・分泌されるD-Ghrは、活性型グレリンの5-30%を占め、絶食でその胃内含量・血中濃度が増加した。同血中濃度は食事により低下した。マウスD-Ghrの胃内含量は離乳により低下し、生後10-30日で雄>雌の傾向を示した。D-Ghrはオクタン酸修飾型グレリン(0-Ghr)と同等の摂食亢進活性を示した。以上からD-Ghrの産生・分泌に男女差が存在し、摂食行動の男女差に関与している可能性が示唆された。 2.性周期によるグレリンの活性の変動:申請者が樹立したヒト卵巣顆粒膜細胞株「KGN」のエストロゲン産生に関して、グレリンは、FSH, A-kinase刺激下ではAromatase活性を抑制、FSH,A-kinase非刺激下では同活性を促進した。グレリンによるエストロゲン産生調節に「性周期(FSH)依存性」が存在することが判明した。この他、KGN細胞を使用して5報の共著論文を報告した。 3.ヒト血中のD-Ghr濃度の男女差:75g-OGTTでD-Ghrの血中濃度は男女ともに低下した。空腹時の血中D-Ghr濃度には男女差は認められなかったが、肥満度,インスリン抵抗性と血中D-Ghr濃度の間に正相関が認められた。肥満状態ではD-Ghrの産生・分泌動態がO-Ghrと異なる可能性が示唆された。 4.その他の研究成果:グレリン投与で中脳側坐核でのドパミン分泌が変動し、その変動が摂食の有無によって逆転することを報告した(Neuroscience 2009 in press)。アンドロゲン受容体ノックアウトマウスのレプチン抵抗性について報告した(Endocrinology 2008)。
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