2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591092
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小田 淳 Hokkaido University, 大学院・医学研究科, 准教授 (50255436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
漆原 範子 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 博士研究員 (80396308)
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Keywords | platelet / G-protein / actin / Arf-GAP |
Research Abstract |
細胞の葉状仮足の形成には低分子量G蛋白Racに加え,ArfひいてはArf-GAPも関係が深い.研究代表者らは以前から科学研究費補助金を有効に活用し,血小板葉状仮足にWAVE2やabi-1などがあることを報告した(Blood誌2005).これらのノックアウトマウスは胎生期に死亡するため,その血小板について研究することは困難である.今回は,研究代表者ら東大医科学研究所江藤浩之博士らと,血小板のRacの生理的意義を検討するために,マウスES細胞由来巨核球のWAVE2やabi-1をノックダウンし,Racと関係が深い葉状仮足の形成に両者が必須の役割を果たしていることを証明した(Blood誌2007).しかも,これらの蛋白は巨核球系造血にも関係が深いことが観察された.一方,GIT1はArf-GAPであると同時に,様々の足場の蛋白として作用する重要な蛋白である,研究代表者らは,このGIT1が血小板においてインテグリン刺激などで第392チロシン残基がリン酸化され,しかも,このリン酸化により,がん遺伝子産物Nckの結合サイトがGIT1上に形成されることを明らかにした上に,Racの活性化因子DOCK5のクローニングに関して報告した(2007,日本医学会総会にて発表).研究代表者らはさらに別の,Arf-GAPであるASAP1やARAP1などの研究も遂行中である,以上は進行中の研究のごく一部の成果の紹介である.このように申請代表者は本研究課題の申請書に忠実に則り,血小板の低分子量Gタンパクおよびその調節因子に関して一定の成果を挙げた.
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Research Products
(4 results)