2008 Fiscal Year Annual Research Report
6番染色体長腕に位置する新たなリンパ腫関連遺伝子TFLの機能解析
Project/Area Number |
19591113
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山本 克也 Kobe University, 医学部, 非常勤講師 (60306199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 利充 神戸大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (10219371)
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Keywords | TFL遺伝子 / 遺伝子導入 / 細胞周期 / 細胞内局在 / ノックアウトマウス / 癌抑制遺伝子 / アポトーシス |
Research Abstract |
1.TFLの細胞周期に関する機能解析:リンパ球に特異的に発現するTFLには、2つのスプライスバリアントp58TFLとp36TFLが存在することを見出した。両者をBa/F3細胞に過剰発現させるとTFL発現細胞は急速に減少した。またBrdUの取り込みで検討すると、TFLはG1期からS期への移行を抑制していることが明らかになった。さらにTFLはRbのリン酸化を抑制しており、その結果細胞増殖が抑制されることが示唆された。 2.TFLのアポトーシスに関する解析:TFLを導入した細胞はアネキシンVの増加とともに活性化カスパーゼ3の上昇も認め、TFLによりアポトーシスが誘導されることが明らかになった。またTFLを欠失している白血病細胞株Jurkatに上記二種類のTFLを過剰発現させると、いずれも細胞増殖を抑制しアポトーシスを誘導した。すなわちTFLは正常細胞のみならず腫瘍細胞においても細胞増殖を抑制しており、癌抑制遺伝子として機能する可能性が考えられた。 3.p58TFLの細胞内局在:GFPとの融合蛋白を用いてp58TFLのHeLa細胞内での局在を調べると、TFLは細胞質内に顆粒状に局在しており、P-bodyマーカーとして知られるAGO2のヒトホモログであるEIF2C2やDCP1aとの共局在が認められた。p36TFLについては全く異なり、主に核内に発現が認められた。 4.TFLノックアウトアウスの解析:TFLノックアウトマウスは正常に生まれ、現在正常に成長を続けている。
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Research Products
(5 results)