2007 Fiscal Year Annual Research Report
レセプター型チロシンキナーゼが細胞内小器官に局在化する機構と意義
Project/Area Number |
19591118
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
鈴 伸也 Kumamoto University, エイズ学研究センター, 准教授 (80363513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 誠治 熊本大学, エイズ学研究センター, 教授 (50282455)
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Keywords | 感染症 / 癌 / チロシンキナーゼ / ゴルジ体 |
Research Abstract |
これ迄、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)の細胞内小器官(ゴルジ体あるいは小胞体)への局在化という現象が、異なる2つの病態(白血病とHIV-1感染)で共通するという意外な事実が明らかとなってきた。しかし、局在化する場、局在化の動態、誘導のメカニズムや活性化されるシグナル経路などでは必ず違いがある筈であり、それが各々の病態形成に反映される事が十分に予想される。この点において、HIV-1NefによるM-CSF受容体Fmsのゴルジ体局在化は、恒常的活性化変異Flt3(FL受容体)のゴルジ体/小胞体局在化と白血病発症の関連を解明するための有用な比較対照になると期待される。本研究は、この新たな比較解析を詳細に行う事で、Flt3変異が白血病化を誘導する機構の解明に貢献しようとするものである。 平成19年度は、HIV-1NefによるFmsのゴルジ体局在化は、Hckの活性化に完全に依存し、且つ、活性化Hckのゴルジ体への蓄積の程度に良く相関する事を見出し報告した(Hiyoshi, et. al.Blood111、243-250、2008)。更に、ゴルジ体に局在化したFmsはリガンドM-CSF非依存的に活性化する事を新たに見出しており(投稿準備中)、その意義については更に解析を続けている。一方、Flt3-ITDやv-Fmsといった活性化変異型RTKはHIV-1 Nef/Hckの場合とは異なり、主に小胞体に局在化しており、にもかかわらずTF-1等の血液系の細胞を腫瘍化する事を確認した(未発表)。今後、小胞体での活性化シグナル経路の同定を行う。
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Research Products
(3 results)