2008 Fiscal Year Annual Research Report
血小板産生における細胞骨格蛋白質フィラミンの役割の解明
Project/Area Number |
19591146
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
岡村 孝 Kurume University, 医学部, 教授 (30136436)
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Keywords | 血小板産生 / 巨大血小板 / 細胞骨格 / フィラミン / ES細胞 |
Research Abstract |
我々は細胞骨格蛋白質フィラミンAと血小板膜蛋白質GPIbαの相互作用が血小板産生、血小板活性化に重要な役割を演じている事を明らかにしてきた。研究の目的はフィラミンAを(血小板特異的に)ノックダウンしたES細胞株を樹立し、in vitroで巨核球、血小板に分化させる事でフィラミンの巨核球への分化、血小板産生、活性化における役割を明らかにする事である。前年度はCMVプロモーターの下に緑色蛍光蛋白EGFPのcDNAをその下流にフィラミンをノックダウンするmicro RNA配列を挿入したvectorを作成し、これを用いてフィラミンAの発現が10%以下のES細胞株の樹立に成功した。さらにフィラミンの発現は造血細胞分化に必要である事を明らかにした。本年度はこの機序の解明を進めると共にCMVプロモーターをヒトGPIbαプロモーター3kbに置き換えたコンストラクトを作成し実験を行った。ES細胞株(E14tg2A)にこのコンストラクトをトランスフェクトし抗生剤zeocineで培養することでstable cloneを樹立した。これらのクローンを胚葉体形成法で分化させさらにThrombopoetin(Tpo)で培養することでGFP陽性の巨核球、血小板を得る事ができた。現時点ではGFPの発現が弱いためさらに高発現株をスクリーニング中である。 またこの系で得られたGFP陰性血小板はすでにマウス末梢血血小板と比べてもサイズが大きく、in vitroの系での血小板の大きさの評価は難しいと考えられた。現在同じコンストラクトからベクター由来の配列を取り除き直線化し(4.7kb)このコンストラクトを用いてトランスジェニックマウスを作成中である。
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Research Products
(3 results)