2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591161
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
本多 政夫 Kanazawa University, 保健学系, 教授 (00272980)
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Keywords | C型慢性肝炎 / 末梢血単核球 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
これまでにC型慢性肝炎13例と健常者6例のPBMCの遺伝子発現プロファイルを解析し、興味深いことにC型慢性肝炎症例と健常者では遺伝子発現パターンの明瞭な違いが認められた(Journal of Infectious disease, 2006)。このような結果を踏まえて、IFN+Rib療法を受けた85例のCH-C症例を対象とし、末梢血液の遺伝子発現プロファイルを解析した。さらにIFN療法の治療成績との関連を解析した。IFN療法前の末梢血液からPAXgene Blood RNA Kitを用いてRNAを分離した。解析にはAffymetrix GeneChip (HG-U133 Plus2.0 Array)を用いた。 治療前・末梢血液の遺伝子発現は、大きく2群に群別され、IFN誘導遺伝子が高発現している群にはIFN反応例が、IFN誘導遺伝子が低発現している群にはIFN不応例が含まれた。パスウェイ比較ではIFN反応例でアポトーシス、酸化的リン酸化の亢進が認められた。一方、肝組織においても、治療前・肝組織の遺伝子発現プロファイルは大きく2群に群別されたが、IFN誘導遺伝子が高発現している群にはIFN不応例が、低発現している群にはIFN反応例が含まれた。このように末梢血液と肝組織の遺伝子発現は異なっており、両者を組み合わせることにより有効な治療予測が可能と考えられた。
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