2007 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫疾患における自己抗体産生RP105陰性B細胞を標的とした治療法の開発
Project/Area Number |
19591170
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
小荒田 秀一 Saga University, 医学部, 助教 (50304887)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 芳史 佐賀大学, 医学部, 講師 (70284627)
長澤 浩平 佐賀大学, 医学部, 教授 (00108721)
|
Keywords | RP105(CD180) / SLE / 自己抗体 / 生物製剤 / B細胞 / 自己免疫疾患 / TLR / BAFF |
Research Abstract |
自己免疫疾患において自己抗体産生B細胞は病態形成の主要な部分を占めている。したがって、自己抗体産生B細胞を標的とした治療法は難治性自己免疫疾患の有用な治療法となる。しかし、自己抗体産生B細胞を標的とする自己免疫疾患の有効な治療法は現在のところ確立されていない。 RP105陰性B細胞は、抗DNA抗体をはじめとした自己抗体を産生し自己免疫病態に深く関与している。SLEではP105陰性B細胞数は疾患活動性と相関し活動性マーカーとして有用である。RP 105陰性B細胞は、細胞径が増大し、CD95+、CD80+、CD38+、CD20(-)、CD27(+)、CD138(dull)で、細胞表面に免疫グロブリンを発現せず、細胞内に少量のIgMと豊富なIgGの産生を認めた。このことから、RP105陰性B細胞は、機能的には抗体産生を行っている活性化B細胞であり、分化の面からは、メモリーB細胞から形質細胞にいたる過程の後期B細胞のサブセットであると考えられる。しかし、RP105陰性B細胞と完全に合致するサブセットはなく新たなサブセットを形成しているBAFF,APRIL,CD40LのRP105陰性B細胞の生存に対する影響をin vitroにおいて検討し、これらの相互作用によりRP105陰性B細胞の生存が誘導されると考えられた。RP105陰性B細胞を治療標的とするために特異的に発現する膜表面分子の同定を試み、BCMAがその1つとして有用である。現在、候補分子に特異的な抗体の作成中である。抗体によるRP105陰性B細胞特異的認識と細胞傷害活性についても検討を行っている。自己抗体産生RP105陰性B細胞を標的とする、ことにより、病的紳胞に限定した、より効果的かつ安全な治療法が開発できると考えられる。
|
-
-
[Journal Article] High-Resolution Computed Tomography Characterization of Interstitial Lung Diseases in Polymyositis/Dermatomyositis2007
Author(s)
Hayashi S, Tanaka M, Kobayashi H, Nakazono T, Satoh T, Fukuno Y, Aragane N, Tada Y, Koarada S, Ohta A, Nagasawa K.
-
Journal Title
J Rheumatol. (Epub ahead of print)
Pages: Dec15
Peer Reviewed
-
-