2008 Fiscal Year Annual Research Report
Chlamydia pneumoniae 慢性感染症に関する研究
Project/Area Number |
19591190
|
Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
宮下 修行 Kawasaki Medical School, 医学部, 講師 (50278917)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾内 一信 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80351899)
|
Keywords | クラミジア / 慢性持続感染 / プラーククローニング / ゲノムタイピング |
Research Abstract |
Chlamydia pneumonia急性感染と慢性・持続感染を区別するためには菌株をゲノムタイピングすることが必要である。C.pneumoniaeのうち、現在全ゲノムの塩基配列が公開されている4菌株間で塩基配列が異なる領域を検索し(DNAの10塩基以上長さが異なる領域)、その結果poly Cを含む50〜60塩基からなる特有の配列を示すC.pneumoniae polymorphic protein(ppp)に注目し解析を行った。この領域の配列をシークエンス法で比較検討した結果、菌株(各国株、日本の地域株、集団発生株など)をグループ化することに成功したが、逆に領域ppp7は再現性が悪いことも判明した。再現性の悪い理由がそれぞれの菌株に複数のクローンが存在する可能性を考え、単クローンを精製する目的でプラークの作成を試みた。HEp-2細胞に菌株を感染後、1.1%寒天を重層し、さらに培養液を重層して至適条件を検討した。特殊条件下の12日間培養後、世界で初めてC.pneumoniaeプラークの形成に成功し、クローンを精製することが可能になった。 本邦分離株(J183株)を使用してプラークを作成し、初代〜3継代したものから、それぞれ3つのプラークを選定しPCRを施行した。増幅産物からDNAを抽出し、大腸菌のプラスミドに組み込み、50コロニーずつ選択し増幅産物のシークエンスを行った。結果、領域ppp7のシトシン数は多様で、増幅のたびに異なる数のクローンが現れ、タイピングには不適切であった。今後は異なったゲノム領域の解析も行い、さらにプラーククローニングによる急性株と持続感染株の比較解析も行っていく予定である。
|
Research Products
(20 results)