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2007 Fiscal Year Annual Research Report

亜急性硬化性全脳炎由来の麻疹ウイルスが利用する細胞レセプターの解析

Research Project

Project/Area Number 19591216
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

綾田 稔  Osaka City University, 大学院・医学研究科, 助教 (90222702)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 石田 博  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 登録医 (50382081)
扇本 真治  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (80292853)
小倉 壽  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10115222)
Keywords麻疹ウイルス / 亜急性硬化性全脳炎 / 細胞融合 / 神経病原性
Research Abstract

これまで、麻疹ウイルスIC323株の遺伝子全長をコードするプラスミドを基に、個々の遺伝子をSSPE由来麻疹ウイルスの大阪1株もしくは大阪2株のそれに置き換えたウイルスを作製し検討してきた。特に、SSPE株由来のF遺伝子がVero細胞におけるシンシチウム形成能やハムスターにおける神経病原性に中心的な役割を演じていることがF遺伝子を置き換えた組換えウイルスを用いることによって明らかになった。今年度の研究では、まず、大阪2株のF蛋白に生じたどのアミノ酸変異が重要であるのかをさらに検討した。1アミノ酸置換を生じる発現プラスミドを用いたトランスフェクションによる実験により、大阪2株のF蛋白の1か所のアミノ酸が置換しただけでVero細胞における細胞融合が生じることが明らかになった。さらに、これらの変異を持つ組換え麻疹ウイルスを作製し、ハムスターの脳内に接種したところ、同じ部位の1アミノ酸置換を生じる変異をもつウイルスを接種されたハムスターは、短時日のうちに神経症状を呈して発症し、死滅した。したがって、未知のレセプターとの結合後のウイルスの侵入、感染拡大には、F蛋白のわずか1アミノ酸の置換で十分であることが明らかになった。F蛋白のアミノ酸置換部位はSSPE株によって異なることから、現在、大阪1株についても解析を進めている。次に、緑色蛍光蛋白(GSP)をコードする遺伝子をウイルスのN遺伝子の上流に挿入したウイルスを作製した。大阪2株のFおよびH遺伝子に置換し、さらにGFP遺伝子を挿入された組換えウイルスは、GFP遺伝子挿入の無いウイルスと同様に、ハムスターに対して強い神経病原性を有していることが確認された。この方法により、組換えウイルスの感染拡大を容易に、かつ、経時的に観察することが可能になると思われる。

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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