2007 Fiscal Year Annual Research Report
成長ホルモン欠損症候補遺伝子としてのSprouty2の検討
Project/Area Number |
19591222
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 英明 Jikei University School of Medicine, 医学部, 助教 (20206519)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 正隆 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (10300716)
|
Keywords | 染色体異常 / 成長ホルモン / 下垂体 / 短指症 |
Research Abstract |
(1)下垂体とSprouty2マウス下垂体発生時のSprouty2(Spry2)の発現について調べたところ、E12では漏斗部のラトケ嚢に接する部位で、より間脳側で発現するFGF10とラトケ嚢に挟まれた領域で、E14では後葉部分で発現するFGF8と前葉の間すなわち中葉領域を中心に発現している。Spry2発現領域に接する領域は前葉細胞で最も細胞分裂がさかんな部位であり、FGF→Spry2→下垂体前葉の位置関係はE12、El4でも変化がないことと、以前からFGFシグナルが下垂体前葉細胞のcell specificationに重要であるといわれていることから考えて、Spry2発現領域の発現する別の因子とFGFシグナルの協調が下垂体前葉の増殖・分化に重要である可能性がある。Spry2ノックアウトマウスの実験はreproductionが滞っているため、ゼブラフィッシュのmorpholinoによるノックダウン実験を検討しており、発現パターンを確認した。その結果下垂体前葉に接する間脳領域でSpry2、Spry4が発現しており、次年度はこれらのノックダウン実験を中心に行う。 (2)指の発生とSprouty2本研究の発端となった染色体異常患者(13q欠失を含むcomplex chromosome rearrange-ment)では小指の中節骨短縮を認めた、13q欠失症候群患者に中節骨短縮が認められるため共通欠失領域を検討したところやはりSpry2が局在することがわかった。やはり発現パターンを検討してみたところ、指の先端部の間葉系細胞と指の分節が起こっている領域で高発現であることがわかった。この点に関しては今後ニワトリで検討を進める予定である。 (3)染色体欠失領域の検討本研究の発端となった染色体異常患者の欠失領域について再検討するためにCGH解析を行ない、新たに6か所のdenovo欠失を同定した。
|