2008 Fiscal Year Annual Research Report
成長ホルモン欠損症候補遺伝子としてのSprouty2の検討
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19591222
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 英明 Jikei University School of Medicine, 医学部, 講師 (20206519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 正隆 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (10300716)
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Keywords | 染色体異常 / 成長ホルモン / 下垂体 / 短指症 |
Research Abstract |
1、ゼブラフィッシュ下垂体ホルモンの発現パターンとSpry2ノックダウン 120hpfのゼブラフィッシュにおける下垂体ホルモンの発現パターンを調べたところ、頭部側にACTH及びProlactin産生細胞、中間部にGH及びTSH産生細胞、尾側にMSH産生細胞が局在することがわかった。 Spry2のMorpholinoアンチセンスオリゴDNAを用いたノックダウン実験では頭部側のPrl産生細胞領域が拡大し中間部のGH産生細胞領域が軽度縮小する傾向を認めたが、 GH産生細胞は消失しなかった。 2、培養細胞株を用いたSpry2ノックダウン効果の検討 ラット下垂体腺腫細胞株であるGH3を用いてsiRNAによるSpry2ノックダウンを行った。siRNA導入24時間後よりハイドロコルチゾンによりGH産生を誘導しさらに24及び48時間後のGH産生能について検討した。その結果、 siRNAによるSpry2の発現抑制は82%であり、この時のGH産生の誘導は、ハイドロコルチゾン刺激後24時間で42%、48時間で85%と低下していた. 以上の結果よりSpry2を抑制するとGH産生能が低下することが示唆された。ただし、13q欠失症患者におけるSpry2の欠損は1アレルのみであることから、ノックアウト実験がSpry2ハプロ不全の病態を必ずしも反映するものではない。しかしながら、 Spry2ノックアウト実験と患者の表現型が同様のスペクトラムを示したことから、13q欠失患者における低身長と成長ホルモン部分欠損症には、 Spry2欠損が一因を担っている可能性を示唆するものと考えられる。
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