2007 Fiscal Year Annual Research Report
ライソゾーム病の酵素補充療法における酵素製剤に対する免疫寛容誘導法の開発
Project/Area Number |
19591223
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
衞藤 義勝 Jikei University School of Medicine, 医学部, 教授 (50056909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 博司 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90266619)
小林 正久 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (20312019)
田じま 朝子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (00328337)
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Keywords | ファブリー病 / 酵素補充湯療法 / 遺伝子治療 / 免疫寛容 |
Research Abstract |
ファブリー病はα-galactosidaseの欠損によりceramidetrihexoside(GL3)を始めとする糖脂質やオリゴ糖が血管内皮細胞、心筋細胞、神経節細胞などに蓄積し、低汗症、四肢疼痛、腎機能障害、心機能障害、脳血管障害などを呈するX連鎖劣性の遺伝性疾患である。現在酵素補充療法が行われているが、他の蛋白質製剤による治療がそうであるように、酵素製剤に対する抗体の発生が問題となっている。我々の研究は免疫寛容をいかにしたら導入できるかを検討することが目的である。初年度はまず、酵素補充中に発生する抗体が治療効果にどのように影響があるかを検討した。当院で酵素補充療法を受けているファブリー病14例を対象に酵素補充により尿中のGL3の減少程度を抗体陽性、陰性例で比較した。尿中のGL3の測定はタンデムマスにて行った。結果抗体陽性例では陰性例に比べ優位にその低下が遅れることが判明した(Ohashi T, Eto Y et al: Mol Genet Metab.2007Nov;92(3):271-3)。 また酵素を抗体と反応後、ファブリー病マウスに静脈内投与したところ各臓器での酵素活性の上昇は優位に減少することも明らかにした(Ohashi T, Eto Y et al: Mol Genet Metab. 2008 in press)。以上より抗体の出現は少なくとも生化学的改善を阻害することが明らかとなった。現在は免疫寛容を導入するために組織特異的プロモーターを用いα-galactosidaseをマウスの臓器に導入するためのレンチウイルスベクター、アデノウイルスベクターを作成中である。
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Research Products
(12 results)