2008 Fiscal Year Annual Research Report
川崎病発症に自己免疫機序が関与している:モデルマウスを用いた分子相同仮説の検証
Project/Area Number |
19591229
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
中村 常之 Kanazawa Medical University, 医学部, 准教授 (40340004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 淳一 金沢医科大学, 医学部, 助教 (70367473)
佐藤 仁志 金沢医科大学, 医学部, 助教 (20303224)
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Keywords | 分子相同仮説 / ノックアウトマウス / 川崎病 / 冠動脈炎 / 自己免疫機序 / AhpC / ペルオキシレドキシン / 天疱瘡マウスモデル |
Research Abstract |
「平成20年度実験方法」 ノックアウトマウスを用いて分子相同仮説を検証した。尚、この実験系は天庖瘡マウスモデル作成(自己免疫疾患)に用いた方法に準拠した(Masayuki Amagi, et al. The Journal of Clinical Investigation105, 625-631,2000)。 1.PrxII-/-ノックアウトマウス(KOマウス)を作製したPrxIIで免疫した。この処置により、PrxII-/-KOマウスは、PrxIIを自己抗原とみなさず(自己寛容システムが作動せず)、脾細胞にてPrxIIに対する抗体を産生する。2.PrxII免疫4週間後にそれぞれの脾臓組織を取り出し、脾細胞(sp)を分離した。分離したsp(PrxII-/-KO-sp)を、今までの研究で行われているBCG菌で免疫を行ったC57BL6Jマウス7週齢に対し、尾静脈から投与する。この処置によりC57BL6Jマウスの脾臓に、これらのspが定着し、PrxII抗体を高度産生し、冠動脈炎ならびに全身の血管炎を誘発することが可能となる(自己抗原に対する抗体産生を誘導)。 3.脾細胞投与後、21日目にマウスを屠殺後、心臓をすばやく取り出し組織評価用の試料とする。HE染色によりマウス冠動脈炎の組織学的評価を行い、川崎病モデルマウスとしての妥当性を検討した。 「結果」 対照群に比較し、BCG免疫C57BL6JマウスにPrxII-/-KO-spを投与した群、BCG非免疫C57BL6JマウスにPrxII-/-KO-spを投与した群の心臓組織のHE染色で明らかに冠動脈炎を呈していた。
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Research Products
(1 results)