2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591233
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Research Institution | Neuropsychiatric Research Institute |
Principal Investigator |
岡 靖哲 Neuropsychiatric Research Institute, 研究部, 研究員 (60419025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 周平 大阪医科大学, 医学部, 講師 (10278525)
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Keywords | 発達障害 / 睡眠生理 |
Research Abstract |
前年度に引き続き,睡眠障害あるいは発達障害を様々な程度で伴っている患者を対象として電気生理学的評価を行った.終夜睡眠ポリグラフィ(PSG)を施行して睡眠生理指標の連続記録を行うとともに,一部の症例では反復睡眠潜時試験による日中の眠気の評価も行った.携帯型装置による下肢周期性四肢運動の判定,無拘束デバイスによる睡眠覚醒リズムの評価も継続して行った.これらの結果,発達障害や行動上の問題を有する児においては,睡眠呼吸障害,レストレスレッグス症候群,周期性四肢運動障害,概日リズム睡眠障害がしばしばみられることが明らかとなった.また治療的アプローチにより睡眠障害の改善を図っても,発達・行動上の問題は必ずしも改善しないことも示された.Pulse transient time(PTT)を用いた自律神経覚醒反応(autonomic arousal)の評価については,脳波誘導を含まない単独PTT記録では小児の評価を行うには不十分で,脳波記録と合わせて検討することが不可欠であることが明らかとなった. また,前年度にデータを収集した睡眠障害指標(Children's Sleep Habits Questionnaire:CSHQ)と発達障害指標(Strength and Difficulties Questionnaire:SDQ)との関連を解析し,睡眠障害が強い群では,発達障害指標が有意に高値であることを明らかにし,さらに,睡眠環境や睡眠前活動の問題が,睡眠指標の悪化につながることも併せて明らかにした. なお,本研究課題開始後に,国際的なPSGの記録・判定基準が改定されたことから,小児PSGの判定にどのような影響があるかについても追加的検討を行った.
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Research Products
(5 results)