2007 Fiscal Year Annual Research Report
急性巨核球性白血病の表現型における転写因子 BACH1 および GATA-1 の機能解析
Project/Area Number |
19591236
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
土岐 力 Hirosaki University, 大学院・医学研究科, 講師 (50195731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 誠二 弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (10241449)
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Keywords | ダウン症 / 急性巨核球性白血病 / GATA-1 / BACHI |
Research Abstract |
【本研究の目的】本研究の目的は、急性巨核球性白血病(AMKL)の発症機構を分子生物学的に明らかにすることである。特に、各々X染色体と21番染色体上にある巨核球・赤芽球系転写因子GATA-1とBACH1の機能に注目し、AMKLの発症機構と表現型獲得の機構を明らかにする。 【19年度の研究結果】完全長GATA-1の発現誘導による遺伝子発現プロファイリング解析:ダウン症関連急性巨核球性白血病およびその前段階である一過性白血病様反応においては、GATA-1遺伝子の変異がほぼ全例にみとめられる。しかし変異したGATA-1の機能については明らかになっていない。本研究では、ダウン症関急性巨核球性白血病細胞株に完全長およびダウン症関連急性巨核球性白血病にみられるN末端欠損型GATA-1を外来的に発現させることができた。エストロゲン受容体とのキメラ蛋白質にすることにより、タモキシフェン投与にて発現を誘導することも可能であった。現在、リアルタイムPCRを用いた遺伝子発現変化の解析が進行中であり、GATA-1の標的遺伝子の発現が変動することが確認された。またGATA-1因子の誘導により白血病細胞株の増殖が抑制されることも明らかとなった。BACH1トランスジェニックマウスの巨核球の遺伝子プロファイング:受精後13.5日のマウス胎児肝より、Lineage陰性細胞を採取し、トロンボポイエチン存在下に液体培養し、巨核球を得る方法を確立し、巨核球の分離に成功した。RNAを抽出しBACH1過剰発現巨核球と対照野生型巨核球の遺伝子プロファイリング解析をしている。
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Research Products
(1 results)