2008 Fiscal Year Annual Research Report
CD26とそのリガンドの相互作用を標的とする新規免疫療法開発の基礎研究
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19591240
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大沼 圭 The University of Tokyo, 医科学研究所, 助教 (10396872)
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Keywords | CD26 / CD28 / T細胞 |
Research Abstract |
CD26分子は110kDaの膜糖蛋白でヒトCD4+メモリーT細胞に選択的に発現され、T細胞受容体(TCR)からのシグナル伝達を補助的に増強する共刺激分子の一つで、T細胞活性増殖に重要である。一方で、強力な共刺激分子であるCD28との関連やCD8+T細胞におけるCD26発現の意義については不明であった。CD26を機軸とした新規免疫療法の解明のためには、これら未知の問題を明らかにする必要があると考え、今年度の研究を行ない、以下の知見を得た。 1.CD26共刺激によるT細胞の活性化は、CD28共刺激に比し遅れて行われ、さらに、CD26とCD28の刺激は協調的に作用し、相乗的な活性化をもたらすことが明らかとなった。 2.CD8+T細胞において、活性化によりCD26の発現が増強すること、さらに、CD8+T細胞のメモリーエフェクターサブセットにおけるCD26の発現について、メモリーエフェクター細胞の一部がCD26high細胞であり、ナイーブ細胞ではCD26intであることが明らかとなった。 3.臍帯血の制御性T細胞にCD26が発現しており、臍帯血リンパ球におけるCD26からのシグナルは抑制性の経路に関与している可能性が示唆された。
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