2008 Fiscal Year Annual Research Report
末梢血線維細胞の機能解析による気道リモデリングの評価法の確立
Project/Area Number |
19591245
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
大嶋 勇成 University of Fukui, 医学部附属病院, 講師 (40303391)
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Keywords | 気道リモデリング / 線維細胞 / ロイコトリエン / 気管支喘息 |
Research Abstract |
損傷組織の修復と線維化に関与する繊維細胞は、喘息の気道リモデリングにも関与していると推測されている。線維細胞の機能とその制御機構は不明の点が多く、Th2サイトカインのIL-4、IL-13が増殖を促進することが知られているに過ぎない。近年、喘息の病型によってはIL-17が病態に関与していることが報告されている。そこで、IL-17が線維細胞機能に及ぼす影響を検討したところ、線維細胞の増殖はIL-17A、IL-17Eの濃度依存性に抑制されたが、IL-6産生はIL-17A単独刺激では弱いもののsCD40L刺激により著明に増加した。また、IL-17A存在下でsCD40Lにより誘導されるIL-6産生はIL-17Aの濃度依存性に著明に増加したが、IL-17EはIL-6産生に影響を与えなかった。一方、IL-10産生はIL-17A、IL-17Fのいずれによっても濃度依存性に抑制された。また、線維細胞のVEGFのmRNA発現はIL-17A、IL-17F存在下でsCD40L刺激が加わると増加し、コラーゲンIの発現はIL-17F存在下でsCD40L刺激が加わると増加した。線維細胞にも抗原提示能が存在することが知られており、アロのCD4陽性T細胞と線維細胞を共培養するとIL-17産生、VEGF、IL-6産生が増強した。線維細胞はTh2サイトカインの非存在下でも、CD4陽性T細胞との相互作用により、CD40/CD40Lの補助刺激とIL-17A,IL-17F産生を介して、気道リモデリングに関与する可能性が考えられた
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Research Products
(18 results)