2007 Fiscal Year Annual Research Report
CIAS1遺伝子異常を伴わないCINCA症候群の病因病態の解明
Project/Area Number |
19591249
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西小森 隆太 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (70359800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神戸 直智 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (50335254)
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Keywords | CINCA症候群 / CIAS1 / 体細胞モデイク / 自己炎症症候群 |
Research Abstract |
CIAS1変異陰性CINCA症候群と診断された日本での4症例を新たに解析した。潜在性CIAS1モザイシズムを検討するため、CIAS1変異単球がLPS刺激で細胞死が誘導されるという性質を用いて、患者単球よりCIAS1変異陽性単球を濃縮する方法を発案した。その結果4名中3名がCIAS1変異陽性で、末梢血では約10-15%のモザイシズムで発症していることが判明した。この知見はCIAS1変異陰性CINCA症候群のかなりの部分がCIAS1モザイシズムによって発症していることを示唆するとともに、低頻度モザイク遺伝子変異において発症する疾患が存在することを証明できたと言う点で重要と考える。(Saito, et al, Blood, 2008) 疾患関連CIAS1変異の生物学的な性質を検討するため、変異CIAS1遺伝子をヒト単球細胞株THP-1に強制発現させたところネクローシス様の細胞死に到ることを発見した。同細胞死はCIAS1遺伝子シグナル下流に存在するcapase-1非依存性で、lysosome enzymeであるcathepsin B依存性であることが分かった。同様の細胞死はCINCA症候群患者単球がLPS刺激にて誘導され、疾患関連変異CIAS1遺伝子固有の性質と考えられた。CINCA症候群においてはその特徴的な骨軟骨病変において細胞死が見られることが報告されている。これまでCIAS1遺伝子の主要な働きとしてcapase-1活性化、IL-1βの分泌が提唱されていたが、CINCA症候群において抗IL-1β治療にて反応しない骨軟骨病変において上記細胞死が関与している可能性が示唆された。(Fujisawa, et al, Blood, 2007)
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Research Products
(3 results)