2007 Fiscal Year Annual Research Report
分類不能型低ガンマグロブリン血症の病態・原因の解明
Project/Area Number |
19591253
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高田 英俊 Kyushu University, 大学病院, 特任准教授 (70294931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 康 九州大学, 大学病院, 助教 (80419564)
田中 珠美 九州大学, 医学研究院, 学術研究員 (60423547)
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Keywords | 原発性免疫不全症候群 / 分類不能型低ガンマグロブリン血症 / マイクロアレイ / 定量的PCR |
Research Abstract |
今年度は遺伝子マイクロアレイを用いて、分類不能型低ガンマグロブリン血症患者の遺伝子発現の特徴を明らかにすることを中心として解析を行った。九州大学病院小児科で診療を受けている分類不能型低ガンマグロブリン血症患者および健常者から末梢血を採取し、CD4陽性T細胞をマイクロビーズを用いて純化し、Th2細胞を誘導し、それらの細胞における遺伝子発現をマイクロアレイにて比較検討した。なお純化したCD4陽性T細胞をフローサイトメーターで解析したところ、いずれも98%を越えていた。純化したCD4陽性T細胞を固層化抗CD3抗体、抗CD28抗体、IL-4、抗IL-12抗体、IL-2にて3日間培養し、細胞をWashした後、さらにIL-4、抗IL-12抗体の存在下に4日間培養してTh2細胞を誘導した。患者由来のTh2細胞と健常者由来のTh2細胞の遺伝子発現をマイクロアレイで比較し、遺伝子発現の差が大きい順にリストアップした。上位4遺伝子に関しては、遺伝子発現を定量的PCR法で検討したが、マイクロアレイの結果を支持する結果であった。上位の遺伝子で抗体産生に関連する可能性があると考えられる遺伝子について、患者における遺伝子変異がないかどうかを検討した。8遺伝子に関しては遺伝子解析を終了したが、患者における遺伝子変異は現在のところ認められていない。さらに下位の遺伝子まで解析を続ける予定としている。さらに、B細胞からのアプローチとして、同様にマイクロビーズを用いてB細胞を純化し、純化したB細胞をSAC、IL-2、IL-10、抗CD40抗体の存在下に1日間培養し、液体窒素に保存している。B細胞の純度は同様に98%を越えていた。これらの細胞の遺伝子発現を、患者と健常者で同様にマイクロアレイで検討することを予定している。
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Research Products
(4 results)