2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本人におけるBCG副反応および抗酸菌易感染性に関連する宿主遺伝要因の検索
Project/Area Number |
19591254
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐々木 由佳 Kyushu University, 大学病院, 特別教員 (00444810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠原 浩一 九州大学, 医学研究院, 准教授 (20243941)
高田 英俊 九州大学, 大学病院, 特任准教授 (70294931)
保科 隆之 九州大学, 大学病院, 医員 (30398078)
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Keywords | BCG / 副反応 / 抗酸菌 / 易感染性 / 宿主遺伝要因 / IFN-γ / IL-12 / Th1 |
Research Abstract |
BCG重症副反応を含む抗酸菌易感染例を新たに17例集積した(BCG骨髄炎8例、播種性/深部BCGリンパ節炎4例、BCG皮膚炎/皮下膿瘍3例、深部非定型抗酸菌感染症2例)。この17例について、これまで研究代表者らが日本人における遺伝子異常を報告したインターフェロン(IFN)-γレセプター1(IFN-γR1)(IFNGRI遺伝子)の遺伝子解析を行ったが、一部に塩基置換を伴う遺伝子多型が認められたものの、遺伝子変異は認められなかった。また、インターロイキン(IL)-12/IFN-γ経路の他の構成成分であるIL-12p40(IL12B遺伝子)、IL-12Rβ1(IL12RB1遺伝子)、STAT-1等についても解析を行ったが、異常はみとめられなかった。抗酸菌に対する易感染性を示しながらIL-12/IFN-γ経路の遺伝子異常が見出されていない症例について正常対照との間でBCG刺激単核球のDNAマイクロアレイ解析による比較を行った。これまでのところ発現が一貫して対照と有意に異なる遺伝子は見出せていない。成人の播種性BCG感染症と局所性BCG感染症の報告は従来HIV感染者とBCG膀胱内注入療法を受けた膀胱癌患者に限られていたが、乳児期のBCG接種後20年以上を経て播種性BCGリンパ節炎を発症した慢性肉芽腫症成人例を報告し、成人においてもBCG重症副反応の宿主遣伝要因として本症の鑑別が必要であるとの注意を喚起した。
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Research Products
(4 results)