2008 Fiscal Year Annual Research Report
RSウイルス感染症の重症化に関係するホストの遺伝子変異に関する研究
Project/Area Number |
19591258
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
堤 裕幸 Sapporo Medical University, 医学部, 教授 (80217348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 真二郎 札幌医科大学, 医学部, 助教 (00404658)
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Keywords | RSウイルス / RSウイルス下気道炎 / TLR4 / IL4 |
Research Abstract |
札幌医科大学小児科学教室で1980年以降20数年間にわたって保存されているRSウイルス下気道炎に罹患した乳幼児の臨床レコードを掘り起こし、RSウイルス下気道炎のリスクファクターである早産未熟児、先天性心疾患、慢性肺疾患などを除外した症例をピックアップした。また、対照としてRSウイルス感染で受診歴のない乳幼児、つまり、RSウイルス感染が軽症に経過したと考えられる乳幼児をあてた。これら乳幼児より分離保存されたRSウイルスのG蛋白遺伝子を増幅し、PCR産物のダイレクトシークエンス法、さらに系統樹解析によりRSウイルスの遺伝子型(グループA、A1〜A7;グループB、B1〜B4)の特定を行った。結果的にはグループA、グループBのいずれにおいても特定のRSウイルス遺伝子型とRSウイルス重症例との関係については明らかではなかった。 次に、気道分泌液よりホストのDNAを抽出し、自然免疫応答のキーとなるTLR4のLPSへの反応性を低下させる遺伝子の1塩基置換(SNPs)(Asp299Gly、Thr399Ile)について、PCR産物のダイレクトシークエンス法にて解析した。更に変異の頻度について検討したがRSウイルス重症群と対象群との間にはいずれの遺伝子変異についても統計学的に有意な違いを認めることはできなかった。更に、現在、RSウイルス感染症の重症化への関与が考えられているサイトカイン・ケモカインの遺伝子、つまりIL-4(-590アリル)、IL-4Rα(Q551R)、IL-10(-592C、-592A)、RANTES(-2459G、-2254T)等のSNPsについても同様にPCR産物のダイレクトシークエンス法により検討を進めている。
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