2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591268
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
宇理須 厚雄 Fujita Health University, 医学部, 教授 (20193972)
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Keywords | 免疫療法 / オボムコイド減量加熱全卵 / 鶏卵アレルギー / IL-4 / IFN-γ / IL-13 / Eotaxin / SOCS-3 |
Research Abstract |
味、作製方法などの点で改良したオボムコイド(OM)減量加熱全卵の安全性と味など摂取しやすさを検討し、さらにこれを用いた抗原特異的免疫療法を試みた。併せて、治療前後での抗原特異的T細胞応答を解析して、寛容導入の機序を検討した。 15人の鶏卵アレルギー患者にOM減量加熱全卵2袋(鶏卵1個相当)までの漸増法による経口負荷試験を行った。1袋は全例陰性であったが、2袋では2例で過敏症状を惹起した。その症状は数個の蕁麻疹であった。食べやすさでは、全員摂取可能であった。次に、OM減量加熱全卵2袋で陰性を確認した90℃、15分加熱全卵で経口負荷試験陽性症例を対象に、OM減量加熱全卵を用いた経口免疫療法(1袋(鶏卵1/2個相当)を1ヵ月行った。プラセボ群にはパンプキンパウダーを用いた。現在までに8名に行ったが、90℃15分加熱鶏卵負荷試験が陰性化したもの3名、陽性4名、免疫療法中に腹痛のため脱落した例1名という結果であった。 抗原特異的なT細胞の解析を行いえた症例は、いまだ陰性化群2例、非陰性化群2例にとどまるが、(1)抗原特異的なCD4+IFN-γ+細胞が、陰性化群では増加していたが、非陰性化群ではむしろ球少していた。(2)培養上清中のIL-13が、陰性化群では減少していた。(3)培養上清中のIL-17Fが、陰性化群では減少していたが、非陰性化群では増加していた。(4)培養上清中のEotaxinが、陰性化群では減少していたが、非陰性化群では変化が見られなかった。(5)アレルゲン刺激で誘導されるIL-10mRNAが、非陰性化群では減少していたが、陰性化群では変化が見られなかった。(6)アレルゲン刺激で誘導されるSOCS-3mRNAが、非陰性化群では減少していたが、陰性化群では増加していた。今後症例を増やして検計していく。
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Research Products
(4 results)