2007 Fiscal Year Annual Research Report
室内環境化学物質の胎児期曝露の次世代影響:乳幼児期のアレルギーと肥満細胞の解析
Project/Area Number |
19591269
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
野口 順子 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 医学部, 教務職員 (30389423)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 安宏 産業医科大学, 医学部, 講師 (10309958)
欅田 尚樹 産業医科大学, 産業保健学部, 准教授 (90178020)
山下 優毅 産業医科大学, 医学部, 教授 (00028680)
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Keywords | アレルギー・ぜんそく / 肥満細胞 / 室内環境化学物質 / 胎児期曝露 |
Research Abstract |
本年度は,胎児期化学物質曝露の実験システムの構築とその後のアレルギー反応の解析を中心に検討した。化学物質としてアレルギー疾患との関与が示唆されているホルムアルデヒド(FA)を室内環境濃度の許容濃度(80ppb)で用いた。胎児期曝露マウスでの解析を行う前に,正常マウス(BALB/c)の幼児期(2〜4週令)化学物質暴露マウスを作成し,アレルギー応答の解析を行った。 (1)アレルギー応答の解析1)リンパ球の増殖反応,サイトカイン産生は,曝露群と対照群の間で有意差は見られなかった。 (2)リンパ球の細胞溶解液を調製し,EMSA法でシグナル伝達系のSTAT5,NF-KBの発現量を比較した。胸腺細胞及び脾臓由来のCD4+T細胞で,曝露群で増強が見られた。リン酸化酵素の活性化については,ウエスタンブロット法にて現在解析中である。 (3)肺胞洗浄液(BALF)のサイトカイン,ケモカインについては,現在解析中である。(2)細胞分化への影響の解析曝露群及び対照群マウスの骨髄細胞から肥満細胞を分化誘導した。この分化誘導能には群間で差は見られなかった。しかし,誘導された肥満細胞の脱穎粒能,サイトカイン産生能は曝露群で亢進していた。(3)胎児期化学物質曝露モデル及び幼児期抗原感作モデルの作成マウスを交配させ,妊娠(プラーク)確認後,FAの全身曝露を出産直前までの14日間行った。この胎児期曝露マウスについては,現在,解析を進めている。
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Research Products
(3 results)