2007 Fiscal Year Annual Research Report
早期新生児期における酸素毒性・活性酸素傷害に対する耐性と在胎週数との関連について
Project/Area Number |
19591289
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
荻原 享 Osaka Medical College, 医学部, 講師 (00211128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 康一 産業技術総合研究所, ヒューマンストレスシグナル研究センター, 研究員 (90358333)
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Keywords | 早産低出生体重児 / 酸化ストレスマーカー / 酸素毒性 / HODE / ortho-Tyrosine |
Research Abstract |
早産新生児の酸化ストレスの程度が、在胎週数の低下に応じて強くなるのか、ある週数を境に酸化ストレスの程度が軽くなるのか、さらにはたとえ満期成熟新生児でも酸素投与などの酸化ストレスに対しては早産新生児と同様に脆弱であるのか、こうしたfundamentalな疑問に答えるべく、臍帯血、生後約3-5日、および約7-10日の3点での血漿検体を利用して、脂質過酸化生成物として、リノール酸より生じるヒドロキシリノール酸(HODE)と、アラキドン酸より生じるイソプロスタン(8-iso-PGF2α)を、またアミノ酸酸化生成物として、フエニルアラニンがhydroxyl radicalの攻撃を受けた際に生じる安定生成物ortho-Tyrosineおよびmeta-Tyrosine、およびtyrosine自身の酸化生成物dityrosineをGC-MS法によって測定し、現時点で予定のほぼ3分の1のsampleを処理し終えた。暫定結果による結論は次の如くである。すなわち、出生後2週間までの短期間に限れば、酸化ストレスの程度はく(1)吸入酸素分圧とは直接関連しないが、積算酸素投与量と有意に相関する、(2)在胎週数とは逆相関の関係にある。今年度の目標は、さらに検体数を増やしてこの結果を再確認すると共に、酸化ストレスと関連あるほかの因子-胎内感染、感染兆候、呼吸器設定、栄養状態など-を含めて多変量解析を行い、酸素が有意な因子として残るかどうかを確認することである。
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